何よりも甘く切なく

厄介な人達に絡まれて微かに痛み始めた頭を左手で押さえて、泉未と繋いでいる右手に力を込める。


キュッと優しく握り返された時、不安や恐怖が和らいだ気がした。


「すみません。この人はオレの彼女なんで」


普段は穏やかな泉未が、厳しい表情と声音で他校の年上に対抗。


だけど3人は更にニヤニヤ……何がそんなにおかしいの!?


私の大事な彼氏、バカにした様な顔で見ないで………っ!!


「いいじゃん減るもんじゃないし。ねっ?彼女行こうよ」


「イヤッ!!」


ほののちゃんより大分濃いめの赤髪男子に左腕を掴まれ、体が震えた。