何よりも甘く切なく

ズキズキ痛む腰の辺りを擦りながら怒鳴ったが、小5の弟は無邪気におめめキラキラ。


「?お姉ちゃん?ボク達にお姉ちゃんはいないよ?」


末っ子の小1の方の弟は、意味が分からずにポワポワハテナを浮かべていた。


「あのな?泉未兄ちゃんが後10年後位に、オレ等にお姉ちゃ「行ってきます」」


無垢な瞳で2人の兄を見比べる弟に、まだバカな事を言いそうな次男を、圧力満載な言葉と顔で抑え込む。


弟①が顔を真っ青にしたのを確認してから、オレは家を出た。


甘木先輩との待ち合わせ場所は、ここから歩いて15分位のデカイ本屋。