何よりも甘く切なく

えっ!?ここ、2年生用のトイレの前だよな!?


なのになんで3年生の甘木先輩が、ここにいるワケ!?


「甘木先輩、どうしてここに……」


目を見開いて声をかけると、甘木先輩がスカートの裾を握りしめる。


そして………茶色の瞳を潤ませながら、オレに詰め寄った。


「なんで………無視するの……?」


「へっ?」


「昨日も一昨日も、私の事避けてたよね……?爽やか君」


“昨日”


その部分を聞いて、サッと血の気が引いた。


バレてたのか……!?一昨日だけじゃなくって、昨日も避けちゃってたって…………!!