オレは無言で、オレの前の席のリエイのネクタイを引っ張る。


「ぬおっ!!ちょっと泉未、苦しい……」


「お前…オレの事ちゃん付けで呼んだらどうなるか忘れたのか?」


更に力を込めてネクタイを引っ張ると、リエイはアタフタと謝ってきた。


オレは“いずみ”とどちらかと言うと女の子っポイ名前のせいで、小さい頃はよく女の子に間違えられた。


ソレをオレが嫌がってるの知ってるクセに、コイツは………(怒)


「わ、悪かったよ泉未……そんな怒んなって」


ネクタイ締め上げから解放されたリエイが、オレの頭をポンポンと撫でた。