ウーーン…残念だけど……こっからじゃシュートを決めた男の子の顔、よく見えない………


でも嬉しそうな雰囲気は伝わって来て、こちらも顔が綻んだ。


「青春っていいね♪素晴らしい!」


「お菓子しか頭に無いアンタが、何を言ってんのよ」


「もう……ホラ胡々愛、帰るよーー」


「ハーイ」


パッとグラウンドから視線を外し、3人で他愛も無いお話をする。


この時、私は知らなかった。


このよく見えなかった男の子が、私を何よりもスイートな世界に連れていってくれる事を。


「帰ったらチョコケーキが待ってるぞ~~~~♪」