何よりも甘く切なく

店内は外観より広々としていて、茶色いテーブルとイスのセットが幾つか出入口から向かって右側に置いてある。


流れてる音楽もセンスいいし、いいなこの店。


弟2人が妹だったら連れて来たかったなぁ……と思っていたら…………アレ?


「「あっ」」


「「「あっ」」」


オレとリエイのハモリの後に、女子3人のハモリが聞こえた。


「甘木先輩、烏丸先輩、仁志荻先輩、こんにちは……」


「こんにちは!何?爽やか君とリエイ君もケーキ食べに来たの?」


この世の汚れた部分なんて全く知らなさそうな笑顔で、甘木先輩がオレに言った。