何よりも甘く切なく

「……ヨッシャーー!勝ったぁ!ああ、あの男相手に敬語使うの疲れたぁ!!」


須藤先輩がいなくなると、リエイは右手を突き上げ喜びを大爆発。


HR開始まで時間が無いのであまり人はいなかったけど、何人かの生徒にジロジロと見られた。


「リエイ、ウルサイ……」


「泉未!オレ前に言ったよな?須藤の狙い今甘姫だって!だからお前が甘木先輩の事、守ってやれよ!」


「ハァ?なんでオレが………」


学年が違うオレが、甘木先輩を須藤先輩の魔の手から守れるワケが無い。


きちんとリエイにそう言おうとしたのに―――…


「あっ!」