何よりも甘く切なく

キーンコーンカーンコーン……


「終わったぁぁっ!やっと帰れるーーー!!」


授業を全て受け終わり、掃除も終えた私は、勢いよく両手を天井に向かって振り上げた。


「胡々愛家に帰れるだけで、なんであんなにはしゃいでるワケ?」


「どうせまた“帰ったらあのお菓子が食べられるーー”とか考えてんのよ」


「ホンット…あの子の体は80%がお菓子で出来てるわよね」


ルンルン浮かれていた私の耳に、私の掃除が終わるまで待っていてくれた容子と清華の声が届いた。


「ワァ、清華ってエスパー!?なんで私が考えてた事分かったの!?」