何よりも甘く切なく

何しろこの人、全クラスの女子の中で絶対1人とはつき合った事があると言われている人。


当然私達3-Bの中にも須藤君ファンの女子はいて、その子達は嬉しそうに須藤君を待っている。


「須藤君……何か用なの?」


だけど私はチャラい須藤君が苦手なので、眉間にシワを寄せながら尋ねた。


「胡々愛ちゃん今日ヒマ?ヒマだったら、オレと一緒に遊ばない?」


「ちょっと、胡々愛に近づかないでくれる?」


「アンタはあっちのギャルとでも遊んでなさいよ」


容子も清華も私と同じく須藤君が苦手なので、素早く私を須藤君から引き離した。