何よりも甘く切なく

息を整え、コッソリと家庭科室の扉の窓から中を覗く。


調理部の部員が、テキパキとお菓子を作っていた。


端から見たらオレちょっと危ない人だけど、許して下さい!!


「ねぇチョコレートシロップ貸してくれる?」


「いいよ。ハイどうぞ」


リエイの彼女も笑顔でクッキーを作ってて、連鎖でバクバククッキー食べながら満面の笑みを浮かべてるリエイの姿が浮かぶ。


「ククッ……面白ぇ」


口元に手をやり、笑いを堪える。


その時、家庭科室の前の扉が開いて、誰かが出て来た。


「アッレーーー?もしかして爽やか君っ?」