愛すべきストーカー女




「ゆー君、大丈夫?

カフェオレでも飲む?」


その声にはっ、と我に帰り


「いや、今日はいい」

と答えると


「じゃあ、今日は帰るねっ」

と言って上着を着るあいつを見ながら


なんか、いつものパターンみたいな感じになっているのが

ムカつくな
なんて思っていると


あいつはこっちを向いてにこりと笑った


「早く帰れ」

俺がそう一喝すると、素直に玄関があく音がして

部屋の中は静かになった。