ゴシゴシと手を動かしながら、涙がポロポロと零れる。 「なのに…っ、何にも伝えられなかった… ごめんな、本当に…っ でもさ、 俺すっげぇ幸せなんだ 尊敬できる父さんと母さんが俺の親で。 死んだってそれは一生変わらないってことが もうすっげえ幸せなんだ。 俺のこと生んでくれて、ありがとう 俺の両親になってくれて、ありがとう」 俺がそう伝えた時、バケツに水をくんできた相川が戻ってきた。 相川は何も言わず、バケツを置いて墓石の前で手を合わせ、目を閉じた。