木々を抜けてある場所に向かう。


俺はこの場所の風景が嫌いだった

一度兄貴に無理矢理連れて来られた


その、
たった1回だけしか来ていないのに

明確に覚えてる。


すごく嫌で、見たくないという気持ちを。

だからそれ以来一度もここには来なかった


【島森裕二、島森一美】


父と母の墓場。


墓石に彫られている字は汚れが溜まり、少し見づらくなっていた。