「お礼を言いたいのは私の方です。

私もゆー君にたくさん救われた

もう、感謝してもしきれないほど」


私がそう伝えると、お兄さんは優しく微笑み


「父と母に挨拶してってよ」

飾られた写真を見てそう言った。


ゆー君が戻って来るとお兄さんが


「祐一、すみれちゃんとお墓参りに行って来なよ」

そう言った。

その時、ゆー君の顔は少し強張った気がしたけれど

ゆー君は頷いて、私と一緒にお墓のある場所に向かった。