「お前さぁ…俺のこと追いかけてて何が楽しいの?」



いつものように


井野原くんを追いかけていると


急に立ち止まって


振り返りながら言った。





「楽しいって言うか、井野原くんの近くにいたいから」




「何で?俺の近くにいたいわけ?」



はい。


出ました、井野原くんの



「何で?」。



もう当たり前だから


ある意味そう聞かれるのを


楽しみに待っちゃうようになった。