「あ。」
校門を出たところでりっちゃんが突然声を出した。
「どしたの?」
「ほら、あの人......」
りっちゃんが指さした先には1人の男の子がいた。
「....?......あー!」
あの人......さっきあたしと一緒に遅れた人!
あたしと同じく哀れなスタートをきった人だ。
その人は1人で校門の前に立っていた。
「なにしてんだろ......」
「気になるのかい??」
りっちゃんがニヤニヤしながら聞いてきた。
「はっ?!何故そうなる!?」
「おやおや、慌てっぷりがますます怪しいですな~。」
「うるっさい!そんなんじゃない!」
「ほーほー、そうでっか。」
そんなやりとりをしてる間に彼はどこかに行ってしまった。
ま、いーか。

