それからアタシたちは、途切れることなく毎日メールした。
そんなあるとき、アタシの友達が自殺した。
練炭自殺だ。
アタシはその真実を受け入れられなくて1人で苦しんでいた。
そんな中、何も知らないきみからこんなメールが届いた。
『美姫、かわいい』
そのときはよく分からなかったけど、きみからのメールを見ただけで元気になれた気がした。
それからしばらく経って、きみが電話したいと言った。
アタシは電話は苦手なので断ってしまった。
そのとき、断らなければよかったとアタシは深く後悔した。
きみがmixiで、他の女の子と電話する約束をしていたから…。
アタシはmixiに
“アタシって、バカだね"ってつぶやいた。
アタシが電話断らなければ今ごろ、こんな思いはしてなかった。
ホントにバカだと思った。
でもきみは、“そんなことないよ!美姫は優しくて素敵な人だと思う。"って言ってくれた。
冗談かもしれないけど、嬉しかった。
それからしばらくして、きみは修学旅行に行った。
修学旅行の2日目、アタシたちは朝からメールしていた。
きみが夜は暇だとか言ってたから、アタシは思いきって
“電話する?"って聞いてみた。
普通の人からしたら大したことないかもしれない。
でも、アタシからしたら凄く勇気がいる言葉だった。
きみは嬉しそうに
“する!!"って答えた。
その日の夜、たった10分程度だけどきみと電話した。
電話から聞こえるきみの声は、低くて男らしい声だった。
話した内容は覚えてないけど、ドキドキしたのは覚えてる。
電話きった瞬間、また電話したいなって思った。


