星に願いし恋

「なんかごめんな。俺のせいで」

「別に祐樹は悪くないよ」

そう、祐樹は悪くない

悪いのは、そのメールをまわした人たちなんだから

「俺って、ちぃを困らせてばっかだよな」

苦笑いしながら言う祐樹。

「そんなことはない」

祐樹はいつも優しくしてくれる。

私が1人の時に支えてくれる。

必要な存在なんだから。

「あの時からずっと……」

「あの時?」

私がふいに呟いた言葉を、祐樹ははっきりと聞いていた。

「祐樹が教えてくれたんだよ?私が祐樹の支えになれるならって、この時が一番、命の重みに気付けてた」

もしかしたら、俺、死ぬかもしれないって言った祐樹の瞳。

今でも昨日の出来事のように覚えてる。

「千尋……」

祐樹の目は大きく見開かれていた。

思い出してくれた?

「急にいなくなってごめん!」

耳に響いた声。

「無理しすぎて、病気が悪化して……手術受ける必要あったから、外には出るなって言われて」

ちぃのこと忘れた日なんてなかった。

安心して生きれるようになったら、また会いに行こうと思ってた。

ちぃがいたから、生きようって思えた。

祐樹は一気に話してくれた。

あぁ、私、幸せ者だ。

こんなに必要とされてたの?

「会った瞬間、謝ろうと思ってたけど、ちぃは覚えてないみたいだったから」

「ごめんね。私、祐樹を憎んでた」

やっぱり、ほかの人と一緒なんだって。

私といるのに疲れたんだって。

祐樹のことなんて知らずに……