「何?」
やっぱり直接目を見れない。
「今日、俺のこと無視してない?」
……え。
無視、してるの?
「別に、無視なんか______」
「じゃあ何で!」
話しているのを遮るように言葉を放つ。
「何で、話さないうえに目合せないの」
さっき大声を出したのが嘘みたいに、今にも消えそうなくらい小さな声で言った。
何て言えばいいんだろう。
自分でもわからないんだし……
誰かに言うなんてできないよ。
「答えてくれよ」
急かすように言った祐樹。
「自分でもわからないんだから……答えてって言われても」
それから私と祐樹は一言も発せずにいた。
2人とも何て言えばいいのか考え過ぎたせいで。
こんな必死になってるような祐樹、初めて見たかも……
「はいはい。事情は分かった」
少し震えていた肩にそっと手を置いた。
その人は颯人だった。
「はや、と」
なんだか颯人に「大丈夫」って「落ち着いて」って言われてる感じがした。
その手の暖かさから伝わって来た。
そのおかげで少し落ち着いたみたい。
「祐樹、あんまり攻めすぎだって。そこまで必死になったら千尋も答えにくいだろ」
……颯人は、私の考えていたことをスラスラ口にした。
分かってたのかな。
私が困ってたって。
「光哉!お前も出てこいよ」
「……あぁ」
何かためらうようにゆっくり出てきた光哉。
「俺が千尋を教室に連れて行く。光哉は祐樹を頼む」
「でもまだ話は……」
さっきまで黙っていた祐樹が口を開いた。
「祐樹。一度落ち着いて、またあとで話そうぜ」
何も反論できず、私も了承する。
肩に手を置いたまま、颯人に押されぎみで屋上を出ようとする。
「ちぃ……」
祐樹の小さな声も聞こえないまま。
やっぱり直接目を見れない。
「今日、俺のこと無視してない?」
……え。
無視、してるの?
「別に、無視なんか______」
「じゃあ何で!」
話しているのを遮るように言葉を放つ。
「何で、話さないうえに目合せないの」
さっき大声を出したのが嘘みたいに、今にも消えそうなくらい小さな声で言った。
何て言えばいいんだろう。
自分でもわからないんだし……
誰かに言うなんてできないよ。
「答えてくれよ」
急かすように言った祐樹。
「自分でもわからないんだから……答えてって言われても」
それから私と祐樹は一言も発せずにいた。
2人とも何て言えばいいのか考え過ぎたせいで。
こんな必死になってるような祐樹、初めて見たかも……
「はいはい。事情は分かった」
少し震えていた肩にそっと手を置いた。
その人は颯人だった。
「はや、と」
なんだか颯人に「大丈夫」って「落ち着いて」って言われてる感じがした。
その手の暖かさから伝わって来た。
そのおかげで少し落ち着いたみたい。
「祐樹、あんまり攻めすぎだって。そこまで必死になったら千尋も答えにくいだろ」
……颯人は、私の考えていたことをスラスラ口にした。
分かってたのかな。
私が困ってたって。
「光哉!お前も出てこいよ」
「……あぁ」
何かためらうようにゆっくり出てきた光哉。
「俺が千尋を教室に連れて行く。光哉は祐樹を頼む」
「でもまだ話は……」
さっきまで黙っていた祐樹が口を開いた。
「祐樹。一度落ち着いて、またあとで話そうぜ」
何も反論できず、私も了承する。
肩に手を置いたまま、颯人に押されぎみで屋上を出ようとする。
「ちぃ……」
祐樹の小さな声も聞こえないまま。

