「好きって……」

「やだ、違うよー!友達としてだから」

誰だって、あんなふうに言われたら勘違いする。

「でもさ、普通に話してたら好きになりそう」

なんちゃって、って海咲ちゃんは笑ってるけど、その頬は少し赤い。

やっぱり海咲ちゃんって……

祐樹のこと好きなんじゃないの?

そう思った瞬間、また鼓動が速くなった。

何で?

別に関係ないじゃん。

「海咲ちゃんって、祐樹のこと好きでしょ?」

「えぇ!?だから違うってぇ」

まただ。

ズキズキしてくる。

「認めていいじゃん。悪くないんだし」

「ん……」

そうなんだ。

さっきまで桃色だった頬は、赤さを増したうえに耳まで同じようになっている。

「あはは……ちーちゃんにはバレないと思ったんだけどな」

やめてよ。

これ以上祐樹の話しないで。

胸の痛さが収まらない。