私と佐久間は、校庭に出た



「お前、家こっちの方面なのか?」

「いえ、ちがうわ」



佐久間が不思議そうな顔をする



「私はどこにいてもお迎えが来るのよ」

「GPSとか付いてんのか」

「意外とそうゆうとこ、鋭いのね」



ただの見かけが不良で、中身がいい人

だけなのかと思ってたけど・・・

違うのね。




「なんで、お前は俺に気をかけるんだ?」


「生徒会、副会長だからよ」


「・・・先生たちは認めてんのか?」




・・・ぷっ




「な、何笑ってんだよ?!」


「だって、そんな・・・先生を

 ちゃんと「先生」って言うんだもの」


「・・・悪かったかよっ!!」




私たちはゆっくりと歩き出した。