魔法のドレス



コンコン、ノックの音が兄弟の会話を一旦止める。


「リゼ姉じゃない?

入っていいよー。」


僕の部屋なんだけど、という声は扉が開いた事で出ずに終わる。


案の定、そこにいたのはリザで。


ベットに、寝転がっていたアルは、リザのために、起き上がりスペースを開ける。


我が弟ながら気が利く。


狭い部屋はベットと勉強机兼作業台を置いたらいっぱいで、座れるような所はベットと僕の座る勉強机の椅子だけだった。


すっとベットに腰掛けたリザは、アルに優しく笑いかける。


「アル、久しぶり。」


「リゼ姉も久しぶり。

元気にしてた?」


「うん、もちろん。」


ここに来て、だんだんリザの言葉遣いが、打ち解けてきている事に気がつく。


さっきみたいにつーんとお嬢様っぽいのは、実はリザっぽくないと思う。


「でもなんで、リゼ姉は兄さんがいいの?」


仲良く会話していた2人だったが、やっぱりその会話に行き着く。


何時の間にか、2人揃ってベットにうつぶせに寝転がり胸から上だけ起こして、、会話している様子を見て、いいのかなって思う。


リザに至っては、その状態で膝を曲げるものだから、ワンピースがめくれて、足がむき出しだった。


もう子供じゃないんだから、気を付けないと、という小言は次の言葉で忘れさられた。


「だって、フェリは、一生私の奴隷でいてくれるでしょ?」