ザクロと呼ばれた男は銀色の髪に朱い瞳。

左目に♦の痣がある。

カガリは左頬に♥の痣。

セイラは右頬に♠の痣。

ライカは首筋に♣の痣。

ザクロは不機嫌そうにため息をつき嗤った。

「言い争いをする前に手を動かせ。」


「「へいへい」」

セイラとカガリは不満そうに座っていたふかふかの椅子から腰を浮かす。

時価五百万ぐらいだろうか。

彼らの周りに倒れているのは、黒いスーツを着た人達。

たぶん腕の立つボディガードマンだろう。

しかし彼らにそんなことは関係ない。

20人程度では五分・・・一分もいらなかった。

しかし誰一人殺してはいない。

気絶させ生気を奪っただけだ。


「誰も殺してないだろうな?」

ザクロが問いかける。

「ギリで生きてる。」

質問にセイラが答える。

「なら行くぞ」

ザクロが言い放つ。