アンタ達、あたしの日常どこやった?


はい来た来た。



この質問、絶対今後何回も聞かれると思ってきたんだよなー。



「公立の志望校、落ちたんです」



「うわ、ゴメンまずいこと聞いた系?」



「いえ別に。全然気にしてないんで」



むしろ望んでココに来たんで。



なんて話していたら、白衣姿の先生が教室に入って来た。



すらっとした若い感じの美形。



担任かな。イイ男でラッキー。



「はい皆、席について」



がたがたと生徒たちが席に座る。



…げ。本橋律、隣なのね。



「このクラスを一年間担任することになりました。立花香流(たちばなかおる)です。担当教科は数学。よろしくお願いします」



よろしくお願いします、と不ぞろいながらも返事が返ってくる。



瞬間、しゅ、と先生の手先がブレて、見えた。



「あだっ!!」



突然、本橋律が後ろにつんのめる。



ころころとあたしの足元に転がってきた何かが、足に当たる。



白い…チョーク…?!!