「麻架、おっつー」
「どーも」
入学式を終えて、あたしと真澄は再び合流した。
講堂を出る際に、クラス分けのプリントを渡される。
「麻架ーあったー?」
「…あった。あたしCクラス」
「ウチ、Dやわ。お隣さんやね」
「2クラス合同授業のときは会えるね」
「せやね。体育とか…あと、化学とか、美術とかもあったかな」
じゃあまた後で、とそれぞれの教室に分かれる。
Cクラスに入ると、「あ、」とドアのところに居た少女達が何かに気づいた様にこちらを向く。
よしよし、答辞のインパクトであたしの知名度はそこそこ上がってるっぽいぞ。
座席を探す。ちぇ、窓際じゃないけど一番後ろか。まあいっか。
よっこいしょ、と椅子を引いて席に座ると、不意に隣から声が降って来た。
「ねぇねぇねぇ、噂の歴代主席少女って、自分?」
なんだこの軽さ全力の聞き方は。
「噂かどうかは知りませんけど、まあ特待生ではあ、り…」
ますね、の語尾3文字は相手の方を向いてすっ飛んだ。
金髪かつ長髪の少年なんて、ココに居て良いわけ…!?
