会室の壁にかかったカレンダーを眺めると、あたしは自然ににやにやしちゃう。
あと10日で本番!
実行委員会の準備も大詰めだ。
毎日あちこち走り回って大変だけど、不思議と疲れは感じない。
日が暮れるまで続く委員会業務だって、楽しさ以外のなにも感じない。
学校の門限時間ギリギリまでパソコンに向かい合っていると、後ろから声を掛けられた。
「成田さん」
「あ、はい!」
「先生が、鍵閉めるって」
鞄片手に立っていたのは、中原くん。
「あ、ごめんなさい!」
バタバタと帰り支度をすると、中原くんの持っていた鍵でドアを施錠する。
あー、今日も一日終了。
