これだけ大きな行事をいっこやるには、沢山の準備が必要で。
それに比例して、山のような打ち合わせと、その数倍の資料や書類が必要になる。
もちろんあたしたち役員は、その全てを把握してなきゃならない。
余りの量に頭が爆発しそうになるけれど、それは楽しみと言う気力でカバー。
無事高津遥の変な仕事をこなしたあたしの前に、当分変な出来事は起こるはずもなく。
着々と体育祭の準備は進んでいった。
「きょおは楽しいボックス開封日ー!」
競技募集のリクエストボックス。
各競技の選手決めを前に、この箱がようやく開封される事になった。
毎日少しずつ中に紙がたまっていくのを実はチェックしていたあたし。
これだけ沢山の生徒が居る学校だもん、なんか面白い内容が書いてあるに違いない。
どうせ新しくするんだったら、内容だってぶっ飛んだものにしなきゃつまんないじゃん。
がさがさ、と中身が揺れる箱の固定をほどくと、機嫌良くあたしは会室に箱を持ち入れた。
