もやもやとした気持ちを抱えたまま、授業を受けたあたし。
ようやく迎えた昼休み。
お弁当を食べながら携帯を開くと、そこにはしっかりRuruさんの新作が更新されていた。
あああ、間違いなくあたしが仕上げた文章だ。
散々読んだ文章は楽しみも半減しているので、そそくさとページを閉じる。
…やだ、誤字脱字発見。
もう後はどうとでもなれ、と携帯を机に置き、代わりに真颯会の書類を取り出す。
午後からは、いよいよグループ別のミーティングだ。
本格的に体育祭が動き出す。
その実感にあたしのテンションはあがりまくりである。
ミーティング場所に移動するクラスメート達を横目に、あたしは真颯会の会室に向かう。
放課後にはミーティングで決まった内容を元にまた実行委員会。
やることは山積みなのだ。
通りがかりにリクエストボックスを覗くと、ちらちらと紙が見える。
よしよし、全部良い方向に動いてるじゃないか。
室内には、相変わらず真面目な森川さんがパソコンを前に書類作りをしていた。
「お疲れさまです、成田さん」
「森川さんも」
「はるる、喜んでましたよ」
「え、うっそ」
「成田さんを本当に気に入っちゃったんでしょうねえ」
「…それは心底かんべんしてほしいんだけど」
「多分近いうちに、また同じようなこと言い出すんじゃないですかね」
「断固拒否!」
「あらまあ」
苦笑する森川さんにきっぱりと否定を告げると、あたしも自分の席に座って仕事を始める。
