そう思いながら学校に着くと、待ってましたとばかりにAクラスの前で高津遥が仁王立ちしていた。
はい、来たー!!
あたしは自慢げな表情で近付くと、ファイルとUSBメモリーをそろって差し出す。
「やってやったわよ」
「ふむ。まあこの程度なら当然か」
当然、だと…!?
あたしは死ぬ気でやったんだぞ一晩!!
「アンタの為にやったんじゃないんだからね!あたしは全国のRuruさんファンの為に頑張っただけなんだから!」
「その為には睡眠も厭わんか。良い心がけだな、キツネ」
…なんで、あたしが寝てないって分かるのよ、コイツ…
これでもあたし、電車の中で目の下のクマチェックして、駅のトイレでファンデとコンシーラー使ってきたんだぞ!
「まあ良い。この程度が出来ずして俺に仕えられても困るからな」
「だからあたしは誰にも使役されないって何度も言ってんだろーが!」
相変わらずの意味不明発言に、あたしは噛みつくように言い返す。
全くもー!何なんだコイツ本当に。
