画面に表示されるのは、見覚えのある文章の羅列。
あたしは下へと画面をスクロールする。
…あれ?なんでこんな下まで画面がスクロールされるんだ?
一番最後にカーソルが点滅していたのは。
…ルーズリーフの、最後の1ページの文章と、一致していた。
うわあ、何コレ!
あたし無意識の内にタイピングしてたのか。
我ながら…なんて執念。
「麻架!」
「はい起きてます!今降ります!」
階段下から聞こえてきたお母さんの声に、あたしは現実へと意識を引き戻す。
とりあえず、文章はUSBメモリーに入れてっと。
あたしは大急ぎで制服に着替えると、パソコンからメモリーを引き抜き、ファイルと鞄片手に部屋から飛び出した。
「お母さん朝ごはんゴメン、行ってきます!」
…やっぱ肉体的には徹夜してるのか。
精神的には寝てたんだけど、駅までの道のりがしんどいしんどい。
あたしは重たい身体を引きずる思いで、駅までダッシュしたのだった。
