「麻架ー!麻架ーっ!!」
遠くから聞こえてくるのは、お母さんの声。
「アンタいい加減に起きないと、遅刻するわよー」
ああはいはい、もうそんな時間ですか。
…もう、そんな時間?!
がっ、と携帯を掴んだあたしは日付と時間をチェックする。
やばやばっ!
確かに遅刻ギリギリのボーダーラインの時間じゃん!
今から着替えて、朝ごはん…は出来る限り省略して、駅までダッシュすれば…。
なんて考えていたあたしは、つと目の前のパソコンに目を向けて固まった。
…Ruruさんの新作…!
さーっと、血の気が引くのを実感した。
…完全に記憶がない。
最後に記憶があったのは、添削作業を終えて、パソコンに打ち込み始めてしばらく経ったあたりまで。
しかし目の前のパソコンは、画面が完全にブラックアウトしている。
多分、入力がしばらくなかったから自動節電でスリープ状態に入ったのだろう。
あたしは、恐る恐るパソコンの電源を入れる。
うわあ、あたし完全に登校拒否なうだわ。
