アンタ達、あたしの日常どこやった?


だって、まずは修正作業から入らないと、読みながら修正しながら翻訳なんてマジで無理。



なんか、結末知る前に先にRuruさんの原作読んじゃうのは、ファン心理としてはすごい抵抗あるんだけど…



そんな事も言ってられないので、あたしは遠慮なく赤ペンで書き込んでいく。



…誤字脱字多いな、高津遥…



やっぱり森川さんあってのRuruさんなんだろうな。



彼女の翻訳の才能無かったら、こんな話は世の中に出回る事も無かったろうし。



…でも、原案は間違いなく高津遥なんだよなあ…



あたしはちょっぴり複雑な思いを抱えながら、ペンを進める。



…おかげで危うく電車乗り過ごすとこだったけど。



さんざん言ってるけど、やっぱりRuruさんの話に間違いは無かった。



台詞まわし、キャラクターの言動。



それは間違いなくRuruさんのもので、添削作業をしながらも、あたしは引き込まれていくのを感じていた。



気がついたらもう日付を越えようかと言う深夜。



夕飯を食べに下に降りて以来、あたしはずっと部屋にこもって修正作業に没頭していた。