君は元気にしていますか?

俺はまだ不自然かもしれないけど少しずつ笑えるようになったよ。

覚えていますか?

俺が弱音はいて泣いているときに

君は面倒臭そうに溜息つきながらも、ずっと隣で手を繋いでいてくれたよね。

不器用な君の優しさが好きだった。

離れて初めて君の優しかったところとか

好きなところがどんどん出てくるんだ

君が死んでどれくらいの月日がたったのかな。

君が死んでからの数日間、俺はどんなふうに過ごしたか記憶にないんだ。

覚えているのは

遺影の中で笑う君の笑顔があって

ただ横たわってる君は目を閉じているだけで

何で皆は泣いているんだろう。

何で皆は俺に励ましの言葉をかけてるんだろう。

何で皆俺を可哀そうなものでも見るような目で見るんだろう。





何で俺は涙を流せないんだろう。




そう思っていたことは覚えているんだ。

ただ君が死んだことを理解したくなかっただけ。

だって数時間前まで君は俺と手を繋いで

次はどこに出かけるとか

あれ食べに行こうねとか

他愛ない

いつもと変わらない会話を交わして

家に着いたら連絡してねって


別れ際に君が笑顔で手を振っていたじゃんか