──キンコーンカーンコーン‥
チャイムの音で目が覚める
いつの間にか壁に寄りかかって
私は眠っていたらしい
涙はすっかり乾き
跡として顔に残っていた
改めて腕時計を見ると
もぅ9時50分
あれから一時間たっていた
‥あのチャイムは一時間目が
終わったチャイムだったんだ
ありさはどうしているだろうか‥
あの私が逃げ出したあと
なにが起こったのだろうか‥
このまま屋上に逃げていても
なにも始まらないんじゃないか
助けたいんだったら
今すぐ助けなきゃ
苛められてるときの私にありさが
してくれたときのように
そう思った私は
またあのクラスに戻った
次の惨劇が
また始まるとも知らないで‥
