「//// そっ、そんなこと、優しい王子様がお姫様にするわけないじゃないっ!」 恥ずかしさをこらえて、一生懸命に反抗するあたし。 「 ふーん。 優しい王子様…か。」 「そうよ。 童話の愛は純愛なのっ!!」 春坂は、あたしの数センチ前まで迫ってる。 苦しみまぎれに、少し顔を上げようとした途端―――― チュッ 甘い水音が、静かな図書室に響いた。