自分を叱りつつ、住宅街をダッシュで駆け抜ける。 ハァ……ハァ……。 息が切れてきた…。 必死で走ったおかげか、どうやら私は遅刻にはならなかった。 「 はぁ~。 疲れたぁ~ 」 疲労と、でも少しの安堵で教室の自分の席につく。 「 朝から大変だね? 夢。 」 すると、あたしの後ろの席から、早奈が声をかけてきた。 桐谷 早奈 (きりたに さな) 昔から仲が良い、一番の親友。 何でも話せて、しかも彼女は“超”がつくくらいの美人さん!! 現に、早奈は数え切れない程の男子に告白されてる。