ニカッと笑った彼を見ると、鼓動が早くなる。
暴れだす心臓を他所に、私は前を向いた。
学校は、もう少し…
もう少しだけ一緒に居たいという私の思いとは裏腹に、すぐに学校に着いた。
でも彼方とはクラスは一緒。
私はカイロをポケットに入れて、教室に入った。
彼方は途中、部室に用があると言って私と別れた。
いつも、こう。
教室に入る前に彼方はどこかへ行って、彼方と一緒に教室に入った事は無い。
「おはよー」
「あ、日向、おはようっ」
「愛、おはよう」
私が言うとにっこり笑った可愛い彼女。
彼女は私の一番の友達、渡辺愛(ワタナベマナ)。
「今日も、穂波くんと一緒に来たの?」
「まぁ…習慣みたいなものだから…」
私は笑うと、愛はため息をついた。
「いいなぁ…私は宗也とは家が離れてるし…毎朝一緒に来るなんて夢だよー…」

