彼方とは生まれた頃からずっと一緒。
彼方の両親と私の両親は4人とも私と彼方みたいに幼なじみだった。
お母さん達は、結婚して家を建てるなら隣がいいねって話をしていて、本当に隣に建てた。
それで、もし子供が生まれたら、似てる名前を付けたいねってなった。
そうして付けられた私と彼方の名前。
日向と彼方。
ひなたとかなた。
ホントに…双子じゃないんだから…
丁度妊娠した時期が同じくらいで、同じ年に生まれた私達。
今でも両親たちはとっても仲がいい。
いいことだとは思うケド…
名前まで似せることは無かったと思う。
まぁ、別に自分の名前は嫌いじゃない。
「日向、何ボーっとしてんだよ、熱でもあんの?」
「え?別に無いけど…ちょっと眠い」
「いい加減起きろよ」
ケラケラ笑う彼を、私は軽く叩いた。