「日向、意外とモテんだよなー」
彼方はまだニヤニヤしながら私を見ている。
「い、意外とって失礼じゃないっ!?」
私だって…やるときはやるんだから!……多分。
「ははっ、嘘だって、だってお前の事好きな奴、結構いるらしいし?」
彼方は突然私から顔を逸らして、前を向いた。
「彼方だって、すっごくモテるじゃん」
「…お前と違って?」
「ナルシスト」
私はそう言って、早足で歩く。
「悪かったって」
笑いながら謝って追いかけてくる彼方を見てため息をついた。
薄暗い道で、彼方が私に笑いかけてくる。
それにつられて、私も笑ってしまう。
こんな風に、こんな幸せが一生続けばいいのにと、願ってしまう。
「彼方、彼女作らないの?」
「はっ?」
私の突然の質問で、彼方は驚いたように返事を返してきた。

