だって、彼方があんまりカッコイイから。
悩んでいるように見える横顔が、カッコイイから。
私はすぐに彼方から視線を逸らすと再び前を向いて歩く。
2人の間に、静かな沈黙が訪れる。
何故か、気まずくは無かった。
普通は沈黙とかになると気まずいものだけど、何となく、これが心地よかった。
そのまま少し歩いていると、彼方が口を開いた。
すると、意地悪そうな笑みで私を見る。
「日向、お前この間佐藤に告られたんだろー?」
ニヤニヤしている彼方を見て、私は頬が熱くなるのを感じた。
「な、なな何でっ!?」
「だって、佐藤がフられたって嘆いてたし?」
佐藤くん…な、嘆いてたの?
佐藤くんに体育館裏に呼び出されたのは丁度一週間前。
緊張した様子で、隣のクラスの佐藤くんは私のクラスに来て私を呼んだ。
体育館裏に着くと、まさかの告白。
私はその時ビックリして返事が出来なかったけど、次の日ちゃんと断った。
だって、私は彼方が好きだもん。
だから佐藤くんには申し訳ないことをしてしまった。

