「…………」


「…………」





そのあとは二人とも沈黙が続いた。




そしてその沈黙を破ったのは






ガラガラカラ




「一真!

桜井さんになら話してもいいだろ?」







と図書室のドアが空いたと思ったら




「栄井さん?」






なぜか栄井さんが入ってきた。






「…で…で…も…こう…い……う…人…ほ…ど

「僕は大丈夫だっていったけど?
一真…いい加減一歩踏み出したらどうなの?」






栄井さんはいつものフワフワした感じは一切消え
悪魔の用な笑顔で桜井君を見下ろしていた




…栄井さんって一番怒らせちゃいけない人なんじゃないの?



桜井君だってむちゃくちゃ怖がってるし




「それに一真も心の中では桜井さんなら大丈夫だと思ってるんじゃないのかい?」



そう言われた桜井君は



「…ッッ……………」






と沈黙してしまった。






「桜井さんは大丈夫だよ



……" 昔からね "」








昔から?

どういうことなの?



そう思っていると



栄井さんは私の方に歩いてきて
私の前で止まりしゃがみこんで耳元で








「…一真はあなたには心を赦していますよ

本人はまだ完全にきづいていませんが」








そう言って離れる時に笑顔を見せ




図書室を去っていった