何でそこまでこだわるん?



司ちゃんに…。



「理冬にだけは言えん。だって…」


「だって?」


「…理冬のことを相談しよったけ…」


「何で…俺!?」



気づかんのかい!



話せんのをうちはどうにかしたいって思いよったのに…。



何で…うちの気持ちをわかってくれんの?



「話したかったのに…話しかけてくれんし…うちは理冬に言いたいことあったのに…」



そう言うと理冬は下を向いた。



何で下を向くん?



何で…?



ちゃんとうちを見てや。



「うちは…理冬が好きって言いたかったのに…」



そうつぶやいて中庭を後にした。