「癸乃!!大丈夫か?!」
「わ、私・・・」
「倒れたんだよ・・・顔・・・痛くないか?」
「だ、大丈夫です・・・」
「・・・ごめん」
「え?」
「癸乃を傷つけた・・・」
「あ・・・」

初めて名前で呼ばれた・・・
私の名前知ってたんだ

「本当にごめん」
「あ・・・いえ・・・いいんです・・・こんな傷・・・」
「よくなんかないよ!!」
「ッ・・・!!」
「よくなんかない・・・」
「あの・・・」
「痛いよね・・・本当にごめんね・・・」

熊野くんに触られた頬が熱い・・・
緊張してるのが自分でもわかる

「俺が守るって約束したのに・・・守りたかったのに・・・」
「く・・・まの・・・くん・・・ッ・・・」
「癸乃?」

涙が出てきた
嬉しかったんだ・・・
こんな自分を守りたいなんて言ってくれて