後ろから声をかけられた。

...なんだろう?
恐る恐る振り向くと、そこには桜花高校の制服を着た女の子がいた。


--しかもすごく可愛い。



「可愛いって言うな!」


「えっ、私、声に出してた?
とても可愛い女の子だなーと思って... 」

「俺は、男だ!」



「嘘!」




本当だ、
制服のズボンはいているよ。

どうしよう、起こらせちゃったよね。
こういうときはまず、

「ごめんなさい!」

私は、すぐに謝った。





「はぁー、もういいよ。」

男の子は、ため息をつきながら言った。
そして、付け足すように。

「あんた、名前は?」

と、私にたずねた。




「えっ、綾瀬 由紀...です。」

「由紀な、わかった。
俺は、高橋 秀(たかはし しゅう)
また明日会おうな!」




「う、うん。
また明日...」

--...?



私、あの子に入学するって言ったっけ?
まあ、いいや。

これ以上問題事起こしたくないしね。
帰ろっと。


あー、明日が待ちどうしくなったよー。