――――とある真冬の朝 「寒い…」 情けない声が大きい寝室に反響して耳に軽く残る。 唇が酷く冷たい。乾燥してるのか、唇も吐息も水分が奪われる。 自分の肩を布団の中で抱いて、小さく丸まった。 布団から唯一出ている顔。筋肉が強ばって、頬の熱みるみるが奪われて行く感覚が身に染みる。 部屋には外の風の音だけがこの寝室を駆ける。 明け方の冷たい風が頬を掠めるたびに身震いをしていた。 珍しく早起きした事を瑞羽は少し後悔する。 寒さで眼はバッチリ開いている。