その日の夜、21時50分

赤い光が無数に回り続けるパトランプ、五十嵐や新田の他に警官の制服を着た数人の男達がいた

その中に約1名警官とは言えない高校生くらいの年頃の少年がいた

その少年は五十嵐の隣で、立花美術館館長と話をしていた

「本当にお願いしますよ、刑事さん
WINGを捕まえてくださいよ…っ
“時の人”を奪われてしまったりしたら…」

「大丈夫ですよ
お任せください
悟、ルートは解るか?」
「大丈夫だよ、父さん
俺に任せて」

五十嵐に話しかけられた少年、五十嵐悟は微かに口元を上げた

会話の通り、彼は五十嵐の息子だ

「本当に大丈夫なんですか?
こんな子供で…」

館長は不安そうに悟を見る
こんな子供に何が出来るのかっと言う目で見ていた
「館長、それなら大丈夫ですよ
彼は課長の息子さんでIQ150の天才少年です」

「本当ですか?
それなら任せましたよ」
新田の説明で館長は少し納得したみたいだった