「樹!?俺も行くっ!!」
悟は慌てて樹の後を追った。
「樹!!どういうことなの!?
癒麻ちゃんを連れ去った男知ってるの!?」
樹の後を追いながら、悟は樹に聞いた。
(さっきの様子…、明らかに変だった…。
まるで、連れ去った男を知ってるような…。)
「……皐は…。」
樹はボソッと話始める。
「え…?」
「癒麻を連れ去った男は………、
癒麻の……。」
樹は一瞬唇を噛んで意を決したように悟に話した。
「あいつ…、桂木皐は、癒麻の従兄で、俺の兄貴だ…!!」
「え…?」
思わぬ樹の言葉に悟は絶句した…。