「癒麻…、見つけたぞ…。」

「!?」
ゾクッ。
軽い寒気を感じた癒麻は悟の腕を振り払い、周りを見渡した。
「癒麻ちゃん?」
急に立ち止まった癒麻を悟は不思議そうに見つめる。
「癒麻?」
青ざめていることに気づいた樹も、警戒しながら周りを見る。
(あいつか…?まさか皐がまた…?)
樹は強く唇を噛み締めた。

「癒麻、俺から離れるな。」
樹は癒麻の隣に来て、小さく癒麻に声をかける。
「どうしたの?二人とも…?」
一瞬で空気の変わった二人に、悟は声をかける。