「ちょっ!?待て!!だから癒麻に触るなって言ってんだろ!!」
樹は怒った顔で、後を追う。
「急がないと遅刻するよ、樹。」
悟は樹との追いかけっこを楽しむように、癒麻の手を引いて走っていく。
「だから、手を離せって言ってるだろ!?」
「……。ふふっ。」
癒麻は樹と悟のやりとりを嬉しそうに見つめていた。

「……。」
そんな癒麻達を一人の男が突き刺すような目で見つめていた…。