「すごいわね悟くん…、死角の位置まで調べてたなんて…。」
癒麻と樹は息を整えながら、マスクを被る。
マスクを被り、樹は中を確認する。
「中の警備は、あいつが言った通り十人と五十嵐か…。
癒麻、少し下がってろ。」
樹は手に持った死角を奪うためのスプレーを手に、窓に近づく。
警備は悟の言うとおり、ダミーに気を取られていた。
そこに警備達を怒鳴る五十嵐刑事の姿があった。
「お前たち、何をしてる!?所定の位置につけ!!」
五十嵐刑事は石の前に立ち、刑事達に戻るように指示をする。
だが、刑事達はダミーに気を取られ五十嵐刑事の声は届いていない。
「五十嵐のヤツ、邪魔だな。」